研究テーマ

教育専門部門の主業務は「学生の学習目的の達成に対する教育的・精神的サポート」です。そのため、部門としての研究テーマは主に「教育効果の解析・定量化」と「学生の心身ケアのサポートおよびストレスの解析」に中心を置いています。
こうした抽象的な内容の評価には、主にアンケートを用いた解析が行われますが、私たちはこの内容を単純集計と言った総論的な内容にとどめるだけではなく、臨床統計学や心理統計学の手法を用いて、問題点の抽出・解析・客観的評価に努めています。このような研究テーマにご興味のある方は、当方へご連絡ください。

多変量解析手法を用いた教育評価系の確立
教育評価の最終段階はアウトカムとしての成績によって決まりますが、結果に至るプロセスを把握しなければ改善点は見つかりません。私たちは多変量解析やテキストマイニングなどの手法を教育評価に導入し、学生の傾向や興味内容などを詳細に解析する事で、指導方法の改善に繋がるよう模索しています。

新規教育手法およびツールの研究開発
Problem-based learning (PBL) やe-learningなどを積極的に活用する事での教育効果の改善効果を検証しています。近年はさらに、試験や課題にもe-learningツールを活用したり、理工学部情報学科・大星研究室と共同で新規な教育ツールなどの開発も積極的に行っています。

生理的マーカーを用いたストレスの客観評価の試み
ストレスによって交感神経活動が活発になると、自律神経系,内分泌系,免疫系に変化が生じ、身体にも生理的変化が引き起こされます。私たちは武庫川女子大学音楽学部・音楽療法研究室などと共同で、音楽療法や鍼灸治療などの効果や、癌性疼痛とストレスの関係を検証するために、これらの療法によって精神的・身体的なストレスが軽減された際の、生理的マーカーの変化について解析し、その効果を定量的に評価する事を試みています。

Business Intelligence (BI) ツールの医療分野への応用
BIは「Business Intelligence(ビジネスインテリジェンス)」の略で、企業の各部署で分散しているデータを繋ぎ、簡単に集計や分析を行うことで、経営判断や売上目標設定などの意思決定を手助けするツール群のことです。このビジネス統計で必須のBIツールを医療データに応用し、感染症や災害への予測や医療配分の最適化につなげる研究を行っています。